「障害者雇用で働いてるけど、この給料じゃ生活できない…」
そんな風に感じていませんか?
- フルタイムで働いてるのに家賃を払ったら何も残らない
- 障害年金と合わせても生活保護より低い
- 将来のことを考えると、不安で仕方ない
- 相談できる相手もおらず、どこから改善すればいいかわからない
本記事では、そんな悩みを解決するヒントをお伝えします。
ご紹介する「制度の使い方」や「生活改善のコツ」を実践すれば、今の環境のままでも生活を少しずつ楽にしていくことが可能です。
記事の前半では「なぜ障害者雇用では生活が厳しくなるのか?」という現実と原因をわかりやすく解説し、後半では「支援制度の活用法」や「収入・支出の見直しで生活を安定させる方法」を丁寧にご紹介します。

生活を安定させる方法を一緒に学びましょう!


- 名前:ウキタ
- 障害者雇用枠で7年勤務
- 3社で障害者雇用枠勤務
- atGPとdodaャレンジ利用経験
- 人事担当経験あり
なぜ障害者雇用では「生活できない」と感じるのか?
障害者雇用で働いている多くの人が「このままじゃ生活が成り立たない」と感じるのには、4つの明確な理由があります。
ここではその主な原因を見ていきましょう。
給料が少ないから
障害者雇用では、仕事内容が単純作業や補助的業務に限られていることが多く、それに伴って給与水準も低めに設定されています。
- 事務職のサポート業務
- 清掃業
- 農園作業
時給は最低賃金ギリギリというケースも多く、東京都でフルタイム勤務しても手取りで12〜13万円程度になることが一般的です。
しかも、通院などで欠勤が増えると収入も減ってしまいます。
結果として、生活に必要な家賃・光熱費・食費をまかなうだけでほとんどお金が残らず、精神的にも経済的にも余裕のない毎日が続きます。
障害者年金ありきの給料
企業側が「年金をもらってるから収入の補填は必要ない」と考えて、低い給料設定にしている例もあります。
特例子会社では給料がほぼ最低賃金並みに設定されてる場合が多いです。
たしかに障害年金は生活の支えになりますが、それだけで賄えるわけではありません。
実際、年金と給与を合わせても生活保護水準を下回ることすらあります。
また、年金は必ずしも全員が受給できる制度ではありません。



病状や審査の基準によっては対象外になることも・・・。
実際2025年には不支給の割合が2倍となり問題となっているんです。
給料と年金の両方が不安定だと、生活の土台自体が揺らぎます。
契約社員で1年更新
障害者雇用では、正社員ではなく「1年ごとの契約更新制」がほとんど。
契約社員の場合、年収が280万~320万ほどで正社員と比べ給料は低くなるんです。
また契約が更新されないと無職になるので
- 貯金がないから生活ができない
- また仕事を探さないといけないのかな?
という不安が常につきまといます。
契約社員だとボーナスや福利厚生も限定されるため、年収全体が少なくなりがちです。



とはいえ障害者の場合は失業手当の期間が優遇だれてるので、
3か月程度の生活防衛資金があれば問題ないですよ。
昇給・昇進が困難
障害者雇用枠では、「昇給・昇進が前提になっていない働き方」が多く見られます。
企業側が「補助的な業務にとどめる」ことを前提にしていると、どれだけ真面目に取り組んでも評価されにくく、役職が上がることもほとんどありません。
給料も入社時からほとんど変わらず、長年働いても生活が改善される見込みがないという現実があります。



頑張って働いても給料が上がりにくく、
生活できない状態が続きやすいのが実情ですね。


知っておくべき障害者雇用制度の仕組み
障害者雇用は「なんとなく配慮されてる制度」ではなく、法律で決まったルールや仕組みによって支えられています。ここでは基本的な制度の枠組みをわかりやすく解説します。
法定雇用率
障害者雇用の柱となるのが「法定雇用率」です。
これは企業に対して「全従業員のうち一定割合は障害者を雇用しなければならない」というルール。
2024年4月時点で民間企業の法定雇用率は2.5%。
従業員が40人以上いる企業は、最低でも1人以上の障害者を雇う必要がある。
今後はさらに2.7%へ引き上げられる予定もあり、障害者雇用は確実に広がっています。
ただし、実際にこの基準を守っている企業は全体の半数ほどとされており、制度の浸透にはまだ時間がかかりそうです。
障害者雇用の対象者
障害者雇用枠で働くには、原則として「障害者手帳」を所持していることが求められます。
- 身体障害者手帳保有者
- 精神障害者保健福祉手帳保有者
- 療育手帳保有者
これがないと、企業側も法定雇用率の対象者としてカウントできないため、雇用が難しくなることがあります。
応募時には、障害名や配慮事項を記載した履歴書や障害者手帳の写しを提出するのが一般的です。



障害者雇用枠で働くには手帳の取得が必須!
企業における「合理的配慮」とその運用実態
障害者雇用では、企業には「合理的配慮」を提供する義務があります。
これは、障害のある人が不利益を受けないように、業務内容や勤務時間などを調整する配慮のことです。
主な配慮は以下の通り。
- 勤務時間の調整
- 通勤への配慮
- 業務内容の工夫
- 作業環境の改善
- コミュニケーション方法の工夫
- 作業手順の見える化
- 休憩の取りやすさ
- 人間関係のサポート
- 評価・目標設定の工夫
- 設備・ツールの導入
ただし、現場ではこの「配慮」が形だけになってしまったり、企業側がどこまで対応すべきか迷っていたりするケースも少なくありません。



配慮が“機能するか”は職場次第というのが実情ですね。
雇用義務と一般雇用との違い
項目 | 障害者雇用 | 一般雇用 |
---|---|---|
1. 応募枠 | 障害者手帳を持つ人が対象 | 制限なし |
2. 雇用目的 | 法定雇用率を満たすため、配慮前提 | 企業の即戦力確保 |
3. 採用基準 | 障害特性や配慮事項を考慮 | 能力・経験を重視 |
4. 面接・選考 | 配慮が必要かどうか確認あり | 障害の有無は考慮しない |
5. 業務内容 | 単純作業・補助的業務が多い | 幅広い職種・責任業務もあり |
6. 給与水準 | 最低賃金に近いケースが多い | 市場相場に基づく |
7. 契約形態 | 契約社員やパートが中心 | 正社員が多い |
8. 昇給・昇進 | 制度が限定的で難しい場合が多い | 実績次第で可能 |
9. 福利厚生 | 基本的な制度のみの場合が多い | 充実している場合が多い |
10. 配慮の有無 | 合理的配慮の義務あり | 配慮は原則なし |
障害者雇用枠と一般枠では、求人の内容や働き方に明確な違いがあります。
障害者雇用枠では、面接時に配慮を申し出ることができたり、業務内容が限定されていたりと、制度的なサポートを受けながら働けるのが特徴です。
一方、一般枠ではそうした配慮がなく、健常者と同様の競争を求められるため、体調や障害の特性によっては長く働き続けるのが難しくなることもあります。



自分に合った働き方を選ぶためにも、違いはしっかり理解しよう!
当事者たちの声|生活に苦しむリアルな体験談
「生活できないのは自分だけ?」と感じる方も多いかもしれません。
でも、実は同じ悩みを抱えている人がたくさんいます。
フルタイムでも家賃を払ったら何も残らない
フルタイムで働いているのに、手取りは12万円ちょっと。
東京都内でワンルームを借りれば、家賃だけで半分以上が消えます。
そこに光熱費や食費、通院の医療費が加わると、毎月の生活はギリギリ。
趣味に使えるお金も、貯金する余裕もありません。
「働いているのに、なんでここまで苦しいの?」という疑問が頭を離れない。



労働の対価として得られる報酬が、現実の生活水準に見合っていないのはあるある話。
頑張っても給料は上がらないし将来が不安
どれだけ真面目に働いても、契約内容は変わらず、昇給の話も一度も出たことがない。
周囲の健常者と同じ仕事をしているのに、給与差は埋まらないまま。
この先も今の給料のままだと考えると、老後どころか来年の生活すら不安。
将来設計なんて夢のまた夢で、「いつまで頑張ればいいんだろう」と思わずにはいられません。



頑張って働いても報われないのはつらいだけですよね。
制度があるだけで、現実は誰も助けてくれない
障害者雇用や年金制度など、仕組みは一応整っている。
でも、いざ必要な支援を受けようとすると手続きが複雑だったり、条件が厳しかったりして思うように進まない。
「ちゃんと制度はあるよ」と言われても、それが本当に自分の生活を支えてくれるとは限らない。



制度はあっても利用できなければ意味がありませんよね。
生活できない状況を改善するためにできること3選
障害者雇用の収入だけでは厳しい生活。
けれど、いきなり全てを変えるのは難しいですよね。
ここでは「今の状態を少しでも改善するためにできること」を3つ紹介します。
転職活動の準備を始める
「今の職場が合わない、給料がずっと変わらない…」そう感じたら、無理のない範囲で転職の準備を始めてみましょう!
すぐに辞める必要はありません。
就労移行支援事業所やハローワーク、障害者向けの転職サービスでは、障害特性に配慮した求人紹介や面接練習を受けられます。
自分のペースで準備しておくことで、いざというときの選択肢が増えますし、精神的にも「逃げ道がある」と思えるだけで楽になることもあります。
以下の転職エージェントは登録自体無料!
まずは登録だけしておくだけでも十分な転職活動の準備ですよ。



僕はもう2回の転職者ですが登録だけしていつでも転職できるよう、
求人を眺めてました。
障害年金の受給手続き
障害年金を受け取れるかどうかを確認するだけでも、将来の安心感が変わってきます。
障害年金には「障害基礎年金」と「障害厚生年金」があり、受給できれば毎月の生活費にプラスの支えになります。
ただし、申請には医師の診断書や書類の準備が必要で、手続きも複雑。
不安があれば、社会保険労務士に依頼するのも選択肢のひとつ。



僕も社労士を利用して障害年金の受け取り手続きができました!
生活を安定させるための一歩として、まずは信頼できる社労士さんを見つけましょう!
副業に挑戦してみる
本業の収入だけで足りないなら、「自宅でできる副業」を検討してみるのも手。



僕が今してるブログ更新もまさに副業の1つです。
- アンケートモニター
- スキル販売
- Webライター
- 動画編集
- データ入力・文字おこし
- イラストレーター
- アフィリエイト
最近では、アンケートモニターやライティング、スキル販売など、自分のペースでできる仕事が増えてきました。
また、無理に頑張りすぎると体調を崩す原因にもなるため、「体に負担をかけずに続けられるかどうか」がポイントです。
生活費の見直し
「生活できない」と感じるときは、支出を整理するだけでも気持ちが軽くなることがあります。
まずは家計簿アプリでお金の流れを見える化するのがおすすめです。
たとえば「マネーフォワードME」なら、銀行口座やカードとも連携でき、出費を自動分類してくれます。
また、障害者手帳があれば、交通費・医療費の割引や税控除などの公的支援も活用できます。
さらに、公営住宅や家賃補助制度の利用で住居費を抑える工夫も可能です。
将来への不安をやわらげるために
「今はなんとか働けているけど、この先どうなるんだろう…」そんな不安を感じるのは当然です。
ここでは、少しでも気持ちを軽くするための視点や備えをご紹介します。
制度の持続性や支援の限界を事前に知っておく
障害年金や雇用制度は、ずっと変わらず続くように見えても、社会情勢によって改正される可能性があります。
また、申請の手間や対象条件のハードルなど、「制度がある=すぐに使える」とは限りません。
だからこそ、「今受けている支援が一時的なものであるかもしれない」と認識しておくだけで、将来に備えた意識が生まれます。



期待しすぎず、でも諦めすぎない距離感で制度を把握しておきましょう!
働けなくなった時のセーフティネットを把握する
体調の波が激しいと、ふとしたときに「もう働けないかも」と不安になることもあるでしょう。
そんなときのために、生活保護や生活困窮者自立支援制度の把握が重要!



働けなくなった時のための公的支援を事前に調べておくのが大切です。
実際に使うかどうかは別として、「最悪の場合でも頼れる制度がある」と知っているだけで、心の負担は大きく減りますよ。
知らないことで追い込まれるより、備えておくことで選択肢が増えるのです。
自立=ひとりで全部やることじゃないと知る
自立と聞くと「誰にも頼らず生きていくこと」と考えてしまいがちですが、それは思い込み。
支援を受けながら、自分のペースで生活を維持することも立派な自立の形なのです。
むしろ、助けを求められる力こそ、これからの社会に必要なスキルとも言えます。
行政サービス、福祉機関、信頼できる相談先など、利用できるものをうまく使うことは、弱さではなく「工夫」です。



ひとりで抱え込まず、つながりの中で生きていく選択をしていいんですよ。
まとめ生活できないのは“あなたの責任”ではない
というわけで、「障害者雇用では生活できない」と感じるのは決してあなた一人の問題ではなく、制度や働き方の仕組みに根本的な課題があるからです。
理由は、給与水準が低く抑えられていること、年金を前提とした雇用慣行、そして契約や昇給が不安定であることにあります。
実際に「フルタイムでも家賃で消える」「頑張っても給料が変わらない」と悩む声は珍しくなく、現場のリアルを裏づけています。
とはいえ打つ手がないわけではありません。
例えば、障害年金の受給手続きを確認したり、就労移行支援や転職サービスを活用して働き方を広げることは現実的な一歩です。
加えて、家計簿アプリで支出を整理したり、公的支援や地域の相談窓口を利用すれば、少しずつでも生活の土台を安定させられます。
さらに、制度の限界や将来変わる可能性を理解しておくことも不安をやわらげる助けになります。
繰り返しますが、「生活できない」と苦しむ状況は、あなたの努力不足ではなく社会全体の課題です。
大切なのは一人で抱え込まず、制度や支援を上手に使いながら、自分に合った生き方を少しずつ築いていくことなのです。
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