- 会社にいるけど、やることがない…
- 出勤しても一日中、パソコンの前で時間をつぶすだけ
- 障害者枠で雇用されたけど、なんの役にも立ってない気がする…
そんな風に感じていませんか?
本記事は、障害者雇用で“社内ニート状態”になってしまった人の悩みを少しでも軽くするために書きました。
紹介するのは、「自分を責めすぎず、現状を少しずつ変えるための考え方とアクション」です。
どれも特別なスキルや知識はいりません。
実際、僕自身も「役立ってない…」と悩んでいたところから、この方法で少しずつ前に進めました。
記事の前半では、なぜ障害者雇用で社内ニートが生まれるのかを丁寧に解説。
後半では、今できる行動や相談先、気持ちの整え方を紹介するので、焦らず読み進めてみてください。

- 名前:ウキタ
- 障害者雇用枠で7年勤務
- 3社で障害者雇用枠勤務
- atGPとdodaャレンジ利用経験
- 人事担当経験あり
社内ニートとは?定義と障害者雇用における特徴
「社内ニート」って、ちょっと強めな言い方だけど、簡単に言うと「会社にいるけどやることがない人」のこと。出社はしてるし席にも座ってるんだけど、仕事を振られない。
1日がただ過ぎていく…そんな状態のことを指してます。
障害者雇用だと、「無理させないように」とか「配慮が必要だから」って理由で、仕事を任せてもらえないケースが意外と多いんです。
最初はラクかもって思うかもしれないけど、だんだん「自分って必要ないのかな」って気持ちになってくる。
しかも、周りともあんまり話せなかったりして、孤立感も出てきやすい。
気がついたら、自分の存在ってなんだろう…みたいなモードに入っちゃうことも。

「社内ニート」ってただヒマってだけじゃなくて、役割がないことや孤独感がじわじわと心をむしばむので注意が必要です。
障害者雇用で社内ニートが生まれる3つの主な原因
「やることがないまま、ただ職場にいるだけ」。そんな社内ニート状態になるのには、3つの背景があるのでご紹介します。
法定雇用率の達成が目的化している
企業には障害者を一定数雇用する義務があって、それを「法定雇用率」って言います。
でも現実には、その数字を達成することだけが目的になっていて、「とにかく採用して終わり」って会社もあるんです。そうなると、採用後に何を任せるかが決まっていなかったり、「とりあえずどこかの部署に置いておく」みたいなことになりがち。



結果的に、本人にとっても会社にとっても意味のない雇用になってしまって、社内ニート状態を生んでしまいます。
会社側が配慮のしすぎ
「無理させたらいけないから」「体調が不安定かもしれないから」と、必要以上に気を使われてしまうことがあります。
もちろん、配慮があるのはありがたいこと。
でも、配慮しすぎて「何もさせない」になってしまうと、本人は役割を感じられず、存在意義を見失いやすいんです。「気を使ってもらってるけど、自分だけ仕事がない…」という状況は、周囲との温度差も感じやすくなるんですよね。



そうなると気持ちが落ち込みやすくなってしまいます。
受け入れ前の業務の切り出し不足
障害者雇用でよくあるのが、「雇うことは決まったけど、何をしてもらうかは後で考える」という流れ。
これ、すごくもったいないんです。
受け入れ側が業務をうまく分解したり、「ここをお願いしたい」と準備しておかないと、結局仕事を振れずに「暇な人」になってしまう。
誰かが手を止めて説明する余裕がなかったり、業務が属人化していて分けにくいという理由もありますが、それでも“準備不足”は社内ニートを生む大きな原因になりがちです。
本人のスキル不足
採用時には「できる範囲で少しずつ」と思っていても、いざ現場に入ってみると、想像以上にスキルが足りなかった…なんてこともあります。
特に事務補助やデータ入力などでも、PC操作や報告・連絡・相談がある程度できないと、仕事として成立しづらいんですよね。
周囲も「何を任せたらいいか分からない」と感じてしまい、結果として「放置」に近い状態になってしまうケースもあります。
福祉サービスとの連携不足
障害者雇用って、企業だけじゃなくて福祉サービスや支援機関とも連携して成り立つものなんですが、そのつながりが弱いと問題が起こりやすくなります。
本来なら、定着支援やジョブコーチ(職場内のサポーター)がフォローに入るのが適切です。
ただ会社側でサポート体制が整ってないと「困ってるけど誰にも言えない」まま放置されがちです。



そもそも相談先が分からないというのもあるあるです。
社内ニート状態で感じやすい4つの心理的苦痛
仕事がない、何も任されない。そんな状態が続くと、表面上は落ち着いて見えても、心の中ではいろんな苦しさを抱えてしまうものです。
ここではよく聞かれる4つの心理的な悩みを紹介します。
価値喪失感・空虚感
何もしてない時間が続くと、「自分って会社に必要なのかな?」って気持ちになりやすいです。
最初は「ラクでいいかも」と思っていても、だんだん自分の存在意義がわからなくなってくる。
誰かに頼られたり、感謝されたりすることがないと、人って「ここにいる意味あるのかな」って感じちゃうんですよね。



周りが忙しそうに働いてる中にいると、その気持ちはさらに強まります。
やりがいがなくなる
仕事にやりがいを感じるって、別に大きな成果を出すことじゃないんです。
たとえば「ありがとう」と言われたり、「助かったよ」って言ってもらえるだけでも充分。
でも社内ニート状態だと、そういうやりとりすらなくて、ただ時間が過ぎていくだけ。



自分が何かの役に立ってる実感がないと、「自分、何してるんだろう」ってどんどん気持ちが沈んでしまいます。
周囲の視線への不安
やることがないと、「周りからどう見られてるんだろう?」ってすごく気になってきますよね。
たとえ何も言われてなくても、
- あの人暇そう
- いてもいなくても変わらないんじゃない?
って思われてる気がしてしまう。
そうやって気を使いすぎると、自然と人と話すのも避けちゃって、ますます孤立してしまうんです。



この悪循環がメンタル不調の2次障害にもつながります。
自己肯定感の低下と孤独感
何も求められない、期待されないって状況が続くと、「自分は役立たずなのかな」って思っちゃいますよね。
自分から動こうにも、何をしていいかわからないし、相談できる人もいない。
そうやって一人で抱え込んでしまうと、どんどん気持ちが内にこもって、自己否定のループにはまりやすくなります。「このままずっと変わらないのかな…」って、先が見えなくなることも。
将来への漠然とした不安
このまま仕事がないまま年をとっていったら、どうなるんだろう?
ふとした瞬間に、そんな不安が頭をよぎることがあります。
今はなんとか働けてるけど、スキルも経験も積めてないし、次に行くとしても自信が持てない。
年齢が上がるほど、転職も簡単じゃなくなるし、「もう後がないのでは…」って思うようになる。



そんな焦りが、日々の気持ちをさらに重くさせるんです。
社内ニートを脱却するために本人ができること
今の状況がつらいとき、「何をどう変えればいいのか分からない…」と感じることも多いと思います。
ここでは、実際に行動を起こすための4つのステップを紹介します。
転職活動を視野に入れる
今の職場で「どうにもならない」と感じたら、転職を検討するのも一つの選択肢です。
無理に続けて心がすり減るより、環境を変えることで前向きになれることもあります。



筆者も1社目の会社で社内ニート化で悩んでましたが、
転職することで脱出することができました!
転職=逃げじゃないです。自分を大事にするための手段。
僕は障害者求人に特化したdodaチャレンジとatGPを活用して、理想に近い会社に転職することに成功しました。
おすすめの転職エージェントは以下の記事で紹介してるのでぜひ参考にしてください。
上司・人事に相談する
何も言わずに我慢し続けていると、周囲も気づけません。
「実はもっとやれることがある」「こういう業務なら挑戦してみたい」と素直に伝えるだけでも、状況が動く可能性があります。
話すのは怖いけど、言葉にしないと伝わらないんですよね。
相談のタイミングや相手を工夫するだけで、案外スムーズにいくこともあります。
スキルアップや「やれること探し」
できることを増やすと、少しずつ自信が戻ってきます。
いきなり難しいことをやる必要はありません。
イピング練習、Excelの基本操作、簡単な業務日報など、小さなことからでOKです。
また、「こういう作業ならできるかも」という視点で社内の仕事を探してみるのも手。



やれることが1つでも見つかれば、そこから広がっていきますよ!
外部の支援機関に相談する
職場内でどうにもできないときは、外の力を借りるのも大事です。
- 就労定着支援
- 就労移行支援
- 地域若者サポートステーション
公的なサポートもいろいろあります。
自分一人で抱え込まず、第三者に話を聞いてもらうだけでも、気持ちがかなりラクになります。



相談先がわからない場合は、役所やハローワークに問い合わせてみるといいですよ。
障害者雇用だけの話ではない?実はどの職場にもいる「社内ニート」
「社内ニート」って、実は障害者雇用に限った話じゃないんです。
健常者でも、長く同じ部署にいて役割を失ったり、異動先で仕事を振ってもらえなかったりして、同じような状態になる人がいます。
「とりあえず配置しておく」「戦力外だけど辞めさせられない」といった組織の事情で、“仕事がないのに会社にいる”ってケースは意外と多いんですよね。



だからこそ、「自分だけがおかしい」と思わなくて大丈夫。
他にも同じ状況で悩んでる人はちゃんといます。
社内ニートと思ったあなたへまず見直すべきこと
「自分、社内ニートかもしれない…」と感じたとき、環境のせいだけでなく、自分自身の行動にもヒントが隠れているかもしれません。
ここでは、自分を責めずに見直せるポイントを3つ紹介します。
仕事に対する主体性
「指示が来るまで待つ」という受け身の姿勢が続いてしまうと、周囲からも「この人に頼んでいいのかな?」と思われてしまうことがあります。
もちろん、最初は慣れないし不安もある。
でも、「これ、私がやってみてもいいですか?」の一言があるだけで、印象はぐっと変わります。
主体的な姿勢は、スキル以上に信頼につながることもあるんです。
小さな声かけからでOKなので、少しずつチャレンジしてみましょう。
コミュニケーション能力
仕事って、スキルだけじゃなくて“人とのやり取り”が大きなカギになります。
黙って仕事を待つより、「何か手伝えることありますか?」とか「これで合ってますか?」って軽く声をかけるだけでも、周囲との距離がぐっと縮まります。
会話が苦手でも、相手の話をしっかり聞いたり、リアクションを返すだけで十分。



それが信頼やチーム感につながって、自然と仕事も回ってきやすくなりますよ!
自己開示力
「体調が不安定」「得意・苦手の差が大きい」といった特性を伝えるのって、ちょっと勇気がいりますよね。
でも、伝えないままだと、周囲はどう関わっていいか分からなくて、結果的に“放置”になってしまうこともあります。全部を話す必要はないけど、「こういうとき助けてもらえるとありがたい」くらいでも伝えておくと、お互いにとって動きやすくなります。



ちなみに僕は1社目の会社で、
自己開示力が足りないと注意された経験ありです。
自己開示は、安心できる職場をつくる第一歩なのでできる部分から初めていきましょう。
【まとめ】社内ニートを“自分のせい”にしないために
「社内ニートかもしれない…」と感じることは、自分を責める材料ではなく、見つめ直すきっかけになります。
障害者雇用において、業務の準備不足や過度な配慮が原因で、やることがない状態になるのは珍しくありません。
しかし、それに悩むのはあなただけではないのです。
この記事では、少しずつ現状を変えていくための考え方や行動を紹介しました。
相談やスキルアップ、小さな一歩を積み重ねることで、きっと道は開けていきます。



自分を大切にしながら、自分らしい働き方を探していきましょう。
現状の社内ニート状態が不安なあなたへ
「今のままでいいのかな…」そう思ったあなたに。
無理に決断しなくても大丈夫。
自分の強みや向いている職場を一緒に探してくれる、障害者専門の転職エージェントに相談してみませんか?
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